こんにちは。

宝塚まりも動物病院です。

今年ももう終わりが近づき新しい年を迎えようとしています。

12月後半から1月にかけてイベントごとが多くなります。

イベント時期に気を付けていただきたいのが誤食です。クリスマスやお正月などの時期は特に誤食が増えます。

誤食

ワンちゃん、ネコちゃんが食べてはいけないものを誤って食べてしまうことを言います。

それが原因で中毒症状を引き起こす場合や、開腹手術になることもあるので注意が必要です

~誤食してしまうもの代表例~

食べ物

チョコレート:落ち着きが無くなる、下痢、嘔吐、重度になると神経、心臓に異常をきたし、最悪死に至ります

キシリトール:嘔吐、脱力感、低血糖、急性肝不全

ぶどう:嘔吐、下痢、食欲不振、急性腎障害

ネギ類:赤血球が破壊され、血尿・貧血

 

食べ物以外の誤食例

おもちゃ:腸閉塞、喉に詰まらせて窒息    

おもちゃの紐、包装用の紐:腸で引っかかり組織を壊死させてしまい、死に至ります

植物:ポインセチアやナンテンは12月から1月に多く使用されます。

   ポインセチア;口と胃に刺激を与え、ときに嘔吐の症状がみられます。

   ナンテン:衰弱、運動障害、痙攣、呼吸不全などを起こす可能性があります。

お薬:お薬は飼い主様の常用薬の誤食と動物用薬の過剰摂取があります。動物用のお薬は飲ませやすいようにフレーバーがついているものもありますので注意が必要です。

チキンの骨:砕いて粉々になっている場合は便に一緒に出てくる可能性もありますが、丸飲みしている場合は腸閉塞、胃腸の穿孔などを引き起こします

 

                    (一人で遊ばないように注意)

誤食した際の処置

嘔吐を促す処置(催吐処置)

吐かせても食道などを傷つける恐れがない場合は吐かせる処置をします

個体によって吐かない子(特にネコちゃん)もいますので、必ず吐くということはなく、吐かない場合には内視鏡や開腹手術が必要になります。

 

内視鏡

催吐処置を行った上で吐かなかった場合の次の段階として内視鏡をします

誤食してしまったものが催吐処置では食道などを傷つける可能性がある場合は催吐処置をせずに内視鏡や開腹手術を行う場合もあります。

ワンちゃん、ネコちゃんの場合は全身麻酔で行います。内視鏡で異物が取り除けた場合基本的には日帰りになります。

 

開腹手術

内視鏡で取り除くことが出来なかった場合や異物が腸で詰まってしまっている場合に行います。

当院では1週間ほどの入院を必要としています。

 

以前から拾い食いの癖がある子や特定のものを何度か誤食してしまっている子は繰り返す恐れがあるので注意が必要です。

誤食してしまった際には病院へご連絡ください。

誤食で来院の際は誤食してしまったものがどの様なものなのか分かるように同じものがお手元にございましたらご持参ください。ご質問などございましたらお気軽にご連絡ください。

最後に

本年も残すところあと僅かとなりました。

本年度もありがとうございました。

年内の診察は12月30日午前診療が最後となっております。

来年度は初めての試みとなりますが、1月1日から診察を行います。

診察時間が通常と異なりますのでお気を付けください。

 

皆様お体にお気をつけて、どうぞよいお年をお迎えください。

来年度も宝塚まりも動物病院をよろしくお願いいたします。