皆さん、こんにちは。

宝塚まりも動物病院です。

日に日に厳しい寒さも和らぎ、春の陽気を感じられるようになりました。

今回はアニマルパープルデーについてお話したいと思います。

皆さんは、アニマルパープルデーをご存じですか?

 

アニマルパープルデーとは

2008年にカナダで当時9歳の少女だったCassidy Meganさんが自らのてんかんについて周囲に打ち明ける際に経験した様々な偏見や誤解に葛藤を感じ、世界中の人にてんかんについてもっとよく知ってほしい、てんかんであるがために差別や孤独を感じている人に1人ではないことを伝えたいという願いから創設されたてんかん啓発イベントです。

現在では毎年3月26日はパープルデーとして紫色のものを身につけて広くアピールし、世界各地でてんかん啓発活動が行われるようになりました。

てんかんとは

てんかんとは脳の神経細胞が異常に興奮し、けいれん発作を繰り返す病気です。

てんかんは決して珍しいものではなく、100匹に1匹が持つ病気です。

人と同様に犬や猫にも発症することがあり、突然倒れる、意識を失う、けいれんするなどの症状が見られます。

発作の頻度や程度には個体差があり、発作だと気づきにくい軽度のふるえから全身が激しくけいれんする発作などさまざまです。

 

てんかんの症状がでたときは

・安全な場所を確保する

動物の発作が起きた際に転落する可能性がある場所にいる場合は床に下ろす

周囲に障害物がある場合は取り除く、取り除けない場合はクッションや毛布でカバーする

・発作中の動物にむやみに触らない

脳神経が異常に興奮中のため普段は良い子でも無意識に噛んでしまう可能性がある

・発作が起こっている時間を計る

発作の時間を記録し、可能であれば動画を撮影する

・発作が5分以上続く場合は動物病院へ

 

てんかんの治療

てんかんの治療は、抗てんかん薬を用いた管理が一般的です。

てんかんの発作を完全に防ぐことは難しいとされているため、抗てんかん薬で発作の回数や重症度を減らし動物が快適に生活できるようにコントロールすることが目的です。

治療のために血液検査やMRI検査が必要になることもあります。

 

最後に

てんかんを持った動物と暮らす上で飼い主様が悩みを抱えることがあるかと思います。少しでもてんかんに対する正しい知識を持つことが重要になります。

3月30日に麻布大学にてアニマルパープルデーのイベントが行われます。WEBライブ視聴での参加も可能ですので、てんかんを持った動物と暮らしている方や少しでも興味のある方は是非参加してみてください。

当院にてチラシも配布しています。