こんな症状はありませんか
- トイレの回数が増えた
- おしっこの量が増えた
- トイレの時に鳴く
- おしっこの色が赤い、薄い
- お尻周りをよくなめる
上記の症状に心当たりがある場合は愛犬、愛猫が泌尿器系の疾患にかかっている可能性がございます。
泌尿器系の病気について
泌尿器は、上部泌尿器と下部泌尿器に分けられます。上部泌尿器は腎臓と尿管、下部泌尿器は膀胱と尿道です。若い時に多い疾患、高齢期に多い疾患それぞれありますが、高齢期になると増えてくる傾向にあります。
●ワンちゃんで多い泌尿器疾患
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細菌性膀胱炎
膀胱炎の原因は色々ですが、ワンちゃんの場合は細菌による膀胱炎が大半を占めます。症状はトイレの回数が多い、尿の色が濃い、排尿姿勢をとるがおしっこが出ない、陰部をよくなめるなどがみられます。
なかなか治らない膀胱炎は単純な細菌性ではなく、結石が原因になっていたり、先天性の疾患が隠れている可能性があります。 -
尿石症
腎結石や膀胱結石です。尿道や尿管に流れて、尿路閉塞を引き起こすこともあり、急性腎不全に進行することもあります。尿路結石はほとんどがストラバイト(リン酸アンモニウムマグネシウム)かシュウ酸カルシウムですが、犬種や年齢でなりやすい結石のタイプが異なります。特にシーズーやシュナウザーでよく見られます。
●ネコちゃんで多い泌尿器疾患
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FLUTD
ネコちゃんは下部尿路疾患が非常に多く、総称してFLUTD(猫下部尿路疾患)と呼ばれることがあります。膀胱結石、尿道結石などの尿石症や特発性膀胱炎などが多くみられます。ネコちゃん全体の50%の子がかかる病気で、特に秋や冬の寒い時期に増える疾患です。結石が尿道に詰まると手術が必要になることもあります。
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慢性腎臓病
シニア期から増え始め、10歳以上のネコちゃんの30%、15歳以上のネコちゃんの60%が慢性腎臓病とのデータもあります。高齢のネコちゃんの死亡原因の常に上位にあります。以前は腎臓の7割以上が障害されるまで発見が難しい疾患でしたが、近年の研究でより早期に発見できるようになりました。血液検査や尿検査を合わせて判断します。